自分にとってblogは人生の覚書。Art、映画、音楽に関するTopicsを新旧おりまぜ日々更新中。毎日ココロに浮かんでは消える想いなどつぶやきます。たまに旅をします。(c) jigenlove All rights reserved.


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憂いの沼

「どうしたんだ?病気かい?」
 「そうかもしれません。」アルタクスは答えた。「一歩進むごとにわたしの心の憂いが大きくなってゆくのです。もう望みはありません。ご主人さま。苦しくて、苦しくて。だめです、もう進めません。」
「でもゆかなくちゃならないんだ!」アトレーユは大声で言った。「さあ、アルタクス!」

 そして手綱をひっぱったが、アルタクスは動かなかった。既に腹まで沈んでいて、しかもそこからぬけだそうと努力するようすすら、もうなかった。
 「アルタクス!」アトレーユは叫んだ。「しっかりしろ!さあ。ぬけだすんだ!沈んでしまうじゃないか!」

 「放っておいてください、ご主人さま!」馬は答えた。「もうだめです。わたしのことはかまわないで、一人でいってください!この憂いには耐えられません。わたしは死にたいのです。」

 アトレーユは死にものぐるいで手綱をひいたが、馬は刻一刻と深く沈み、どうすることもできなかった。とうとう頭だけがどす黒い水の上に出ているばかりになったとき、アトレーユはその頭を両腕でかき抱いた。


『はてしない物語』
作:ミヒャエル・エンデ
訳:上田真而子・佐藤真理子
岩波書店


Never Ending Story
Michael Ende
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by jigenlove | 2012-04-23 13:13 | 物語