むかしむかしあるところに、
2006年 01月 26日
働き者の娘がおった。
娘は容姿こそ10人並だったし、器量もとりたてよいわけではなかったが、
がんばり屋で不器用なところが魅力と言えないでもなかった。
娘は川のほとりにひとりで住んでおった。
奉公しているところの長屋を間借りしているものだから
はじめは窮屈にかんじたものじゃったが
今となっては慣れこそすれ、住めば都じゃった。
ある日、娘はからだの不調をかんじた。
頭がぼうっとして床から立つと足元が危うい。
その日の奉公はなんとかこなしたものの、
帰り際に苦手な頭から重箱の隅をつつくようなお咎めをうけた。
「すみません只今、」と娘があやまってすぐしようとしたが
もうやったから。とすげなく言われしまうのだった。
娘はただでさえ最近生きる気力がなくなっているものだから、
こういうことがあると、
つまらないまちがいだと思おうとすることはできそうだったが
何分いつにもましてぐっと悲しみをこらえるのだった。
娘は容姿こそ10人並だったし、器量もとりたてよいわけではなかったが、
がんばり屋で不器用なところが魅力と言えないでもなかった。
娘は川のほとりにひとりで住んでおった。
奉公しているところの長屋を間借りしているものだから
はじめは窮屈にかんじたものじゃったが
今となっては慣れこそすれ、住めば都じゃった。
ある日、娘はからだの不調をかんじた。
頭がぼうっとして床から立つと足元が危うい。
その日の奉公はなんとかこなしたものの、
帰り際に苦手な頭から重箱の隅をつつくようなお咎めをうけた。
「すみません只今、」と娘があやまってすぐしようとしたが
もうやったから。とすげなく言われしまうのだった。
娘はただでさえ最近生きる気力がなくなっているものだから、
こういうことがあると、
つまらないまちがいだと思おうとすることはできそうだったが
何分いつにもましてぐっと悲しみをこらえるのだった。
by jigenlove
| 2006-01-26 21:02
| 物語