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自分にとってblogは人生の覚書。Art、映画、音楽に関するTopicsを新旧おりまぜ日々更新中。毎日ココロに浮かんでは消える想いなどつぶやきます。たまに旅をします。(c) jigenlove All rights reserved.


by jigenlove
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一緒にいたい、また逢いたいと思うのが私の中の一番の好意の表れだ。相手もそう思ってくれるならこんなにうれしいことはないが、気持ちはふわふわと浮いて吹いて飛ぶようなはかないもの。相手の心を縛ることはできない。好きな人と心通じてお互いに想いあえる時はひととき。

”予期せぬ愛に 自由奪われたいね”と宇多田ヒカルは歌った。愛とは惜しみなく与えるとともに奪うことでもある。相手の時間、人生、機会。二人一緒にいるのはその覚悟を持ち続けることだ。
その自覚がないと出口のない閉鎖空間でお互いを傷つけあってしまうことになる。ひずみは水が高いところから低いところへ流れるようにごく自然に弱いものへと向かう。せっかん、虐待、いじめ、DV。そしてそれはお隣で、世界のあちこちで毎日起こっていることだ。私は無力で非力な一般市民だが、なるたけ人には親切でご機嫌でいることが世界平和に貢献できる一番のことだと信じている。それには自身が心身ともに満たされていること。

少女漫画とポルノは似ている、と二村ヒトシは言った。砂糖菓子のような甘ったるい幻想にくらくらしながら、”終わりなき日常”を生きていかなくちゃならない私たちはファンタジーを夢みて変わらぬ日々を過ごす。

こんにちは、でもさようなら。左様でなければならないならば。私たちは決して入り混じることのないふたつの河。私をあなたの人生に巻きこんでくれはしないの?左様ならば致し方ありますまい。

◆Credit. ----------------------------------------------------------------
・Vivi / Song by. 米津玄師
・This is Love / Song by. 宇多田ヒカル
二村ヒトシ インタビュー
・『終わりなき日常を生きろ』宮台真治 著
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”もう済んだことと決めつけて 損したこと
あなたにもありませんか?
閉ざされてた扉 開ける呪文
今度こそあなたに 聞えるといいな”
# by jigenlove | 2017-08-31 15:27 | お唄

サンクリストバル島

何年ぶりの更新になるのでしょうか、ご無沙汰しております。昨日からガラパゴス諸島のサンクリストバル島へ来ました。地元民にさえ一週間もいるの⁉︎ と驚かれますがいいんです。人生は死ぬまでの暇つぶし。アザラシでも描いてきます。
# by jigenlove | 2016-12-12 00:39 |

México día 1

二回目のメキシコへ。
日数が5日間しか取れないのもあり、今回は首都メキシコシティとそこからバスで2時間のプエブラへ。
プエブラは絵付き磁気の街で、至るところに工房と売店が立ち並び、外壁も磁気のタイルでできているとてもかわいい街だ。
# by jigenlove | 2016-09-30 09:03 |
アイディアとは魚のようなものだ。
小さな魚をつかまえるなら、浅瀬にいればいい。
でも大きな魚をつかまえるには、深く潜らなければならない。
水底へ降りていくほど、魚はより力強く、より純粋になる。
巨大であり抽象的だ。そしてとても美しい。

 私はある特別な魚を探している、私にとって大切なのは、映画に翻訳できる魚だ。
でも水底には、あらゆる種類の魚が泳いでいる。ビジネス向きの魚。スポーツ向きの魚。
万物の用途に向いた魚がいる。


デイヴィッド・リンチ 著
『大きな魚をつかまえよう』


リンチはこの本で、瞑想が自身の創造物に多大な影響を与えていることを率直に、詩的に語っている。

私にとってそれは、大きな魚を探すために、より深くダイヴする方法なのだ。

瞑想を始める以前の憂鬱感や怒りを、「窒息用ゴム製道化服」とまで呼んでいる。
息苦しいしゴム臭いんだ。でもひとたび瞑想を始めて内へ飛び込めば、そんな道化服も消え失せる。瞑想すれば君も、最後にはその悪臭がどんなにひどいものか気づくだろう。消えてしまえば君は自由だ。
怒り、憂鬱、悲しみといった感情は物語の中では美しいけれど、映画監督や芸術家にとっては劇薬でもある。これは想像力をしめつける万力のようなものだ。いったん締め付けられると、ベッドから這い出すのも困難になり、想像力やアイディアが湧き出す経験も乏しくなってしまう。想像するには明快さが必要だ。アイディアを捕まえなくちゃならないからさ。

芸術家や小説家など、あらゆるクリエイティブな仕事をする人には苦悩がつきものか?という疑念にも、リンチは明快に答えている。
芸術家が葛藤やストレスを理解するのはいいことだ。そこからアイディアが得られる。でも請け負ってもいいが、過度のストレスがあれば創造などできない。過度の葛藤もまた創造の妨げになるだけだ。葛藤を理解しても、実際に生きる必要はないんだ。
芸術家であれば、怒りに囚われることなく、ただその感情を理解すべきだ。

彼ほど独特で魅力ある闇を描く映像を撮れる人はなかなかいない。でも彼の率直で真摯な言葉を読んでいると、ますます好きになった。特に惹かれた言葉を最後に引用する。
私はモンタナ州ミズーラ出身の何の取り柄もない男だ。やるべきことをやって、あとは他の人たちと同じように、人生を下っていくだけだ。

# by jigenlove | 2013-08-01 12:13 |

いつも一回だけ

”人生には、そんなに同じことが何度も起きるわけじゃない。いつも一回だけ起きるものだ。その一回に何をするか、それこそが、その人なのではないか、と。

結論から言えば、私はやはりそうは思いません。我々が刻一刻と経験する人生が、すべて、我々の人間性に対する試煉であるという考え方は、私には過酷に感じられます。人間が試みられるという考え方は、悪魔的です。”

『空白を満たしなさい』
平野啓一郎:著
# by jigenlove | 2013-04-17 23:11 |